橋詰 清貫 京藍友禅の世界展
2014年06月27日
橋詰 清貫(はしづめせいかん)先生
京藍友禅の世界展が、信濃観月苑にて開催中です。
橋詰先生は、京友禅染と藍染を融合させた、京藍友禅による作品を制作して、日本国内のみならず海外にもその名の知れ渡った方。現代の名工にも選ばれております。
この度はご縁があって信濃観月苑にて展示を行っていただく事になりました。
橋詰先生は19歳で京友禅の道に入ります。
京友禅とは、でんぷん質(米製)の防染剤を用いて生地に絵を描き、その上から染める事により防染剤部分が絵として浮かび上がる、という技法。
近代以降は型紙を用いる製法もあるが、橋詰先生は手書きによる職人として30年間その技を極めます。
その後、科学染料とは違う日本古来からの染料である藍に出会い、天然藍染めの独特な技法とその奥深い色澤に魅了され、これを作品に取り入れていきます。
橋詰先生の藍染の特徴は、藍液作りにまず藍を栽培する事からはじめます。染の作業も、たとえば着物の反物では35回も繰り返し、製作には2年以上かかります。
藍染に出会い20年、そして職人として50年に渡り技術を磨き続けたその手から繰り出される作品には、まさに究極の美しさがあります。
今回の展示では、最高の技術によって作られた芸術品のような作品から
藍友禅の小物コーナーもございます。
藍染めのよさは、藍の殺菌防虫作用により、長持ちすること。
正倉院の所蔵品でも藍染めのものは保存状態がすばらしく良いそうです。
物も孫の代までまだまだ使えます。
今回の展示の中で特に圧巻なのは、観月堂で展示されている富士山の屏風。
圧倒的でした。
繊細かつ力強い友禅の世界と、深淵なる藍の色が合わさった京藍友禅の世界展。
開催は29日(日)までです。
投稿者:地域おこし協力隊